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2017.6.01 休日

心の風景

もう10年以上前の話。

 

6月1日の解禁日、僕は匹見町内の川に立っていた。朝5時の解禁で釣り始めたが、イマイチ反応が悪い。朝の冷え込みも効いているのだろう。辛抱して釣っていると、朝日が昇り川面を照らし始めた。

 

すると、真っ黄色をした追星三連のアユがガツンと掛かった。さぁここから怒涛の連チャンが始まった。この解禁の入れ掛かりを堪能する為に、生きていると言っても過言ではない。

 

気が付けばもう30尾は掛けているだろう。引き舟がアユで一杯になった為、一旦休憩を取る事にした。河原の階段を登ると、一人の車椅子に乗った老婆がじっと僕を見ていた。

 

『よう釣りんさるね。』

 

その老婆が話しかけてきた。

 

『はい、おかげさまで。今日は解禁日ですから。』

 

と答えると、

 

『昔、ウチのジィさまも毎年解禁が近づくとそわそわしてね。そして解禁日はいっぱい鮎を釣ってきてたんよ。』

 

『そんなおじいさんも足が悪くなって鮎釣りに行かれなくなっても、解禁日には川を見に行っていた。今はもう死んでしまったんだけどね。そんな事をふと思い出したんで川に見に来たんよ。』

 

『おばあちゃん大丈夫。僕ら鮎釣りする奴らは、死んでも解禁日には河原に立つから。おじいさんも今日来てるよ。』

 

おばあちゃんは笑っていた。

 

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ここで終われば、いい話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下流で地元のおじいちゃんが釣っていた。邪魔をしないように離れて釣っていたが、そこのポイントに入りたくて仕方がなかった。

 

なぜか。

釣れるポイントは釣られている。

残るは釣っているけど釣られていないポイントだ。

 

すると運良くおじいさんが移動した。すかさずそのポイントに入った。おじいさんらが使う仕掛けはナイロンの0.4号とか太い仕掛け。切れない見える仕掛けだ。

 

一方でこちらの仕掛けは金属ラインの0.03号。超極細ラインだ。例えればレーシングカーとカローラの対決みたいなもの。じいさんの今まで釣っていた場所で、再び入れ掛かりを始めたのだ。

 

じいさんは怒って帰ったみたいだ。

 

おばあさんはいなくなった。

 

僕のオトリカンの中には、60尾を超えるアユが泳いでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ”〜やっぱり今日行きたかった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

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